マダムNの俳句手帖

自作俳句の記録ノートです。

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仕事より帰りし夫(つま)と初日浴び

初日出てひかりの中を歩きけり

初日出て歩む通路の光かな

元旦から二日にかけて、七句作りました。最後の句は俗語を含んでいます。


御降(おさが)りに白ある街の景色かな

御降(おさが)りに人走るなり近隣図


姪孫 一句
赤ん坊の面の花あり年賀状


息子と電話で話す 二句
初電話仕事のかごと聴く夕べ


初出勤の娘 一句
遅く出て早く帰るや初仕事


読初や溜むるばかりの必読書

積ん読の上より取りて読始む

昨夜は中秋の名月でした。
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白っぽく撮れてしまいましたが、濃い黄色のお月さまでした。ウサギの姿がくっきり。ベランダでお月見を楽しんだあとで、出てきた三句。


名月にお伽の町となりにけり

十五夜の町輝いて眠りをり 

名月は兎も見せて黄の光


お月さまの光に照らされた家々が、まるでお伽の国の家々のように見えました。
ところで、月というと、わたしがどうしても思い出してしまう菟狭族。その菟狭族について書かれた本。とても面白いですよ。


 

今検索して知りましたが、続編が出ているようです。
以下の俳句は昔、宇佐神宮にお詣りしたときに詠んだ句です。


宇佐 七句

対岸に立つ大鳥や菱紅葉

秋汐に山すそぬれて輝けり

国東の海の香れる葡萄園

かりそめの色世を染めて秋夕焼

山嶺(れい)を数へし先に月りんと

大比売(ひめ)の山あり月は黄を強め

宇佐の月兔(うさぎ)半身くつきりと


そして以下は、上の本を始めとする歴史の本に感性を刺激されて書いてみた卑弥呼に関する拙歴史空想エッセー。不充分、不満足な面が多々あるエッセーですが……


 


あけましておめでとうございます

新春を迎え、あなた様のご多幸をお祈り申し上げます。
本年もよろしくお願い致します。


マダムN

哀楽や秋刀魚納めし皿三つ


sanma

昨日の夕飯は、今秋初の秋刀魚でした。美味しい秋刀魚でしたが、脂はこれからもっとのるでしょうね。秋刀魚を二つに切るとき、どうしてもじっと顔を見てしまいます。

日中、深夜などもまだまだ暑くて、俳句愛好家の一人であるわたしとしては季語の関連から心配になったりしますが、秋らしさは感じますので、季節の型そのものは壊れていず、そのうえに暑さをはじめとする気象異常がかぶさっているという印象を受けます。いわゆる人為的な温暖化現象が原因なんでしょうかねえ。

あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願い致します。
なかなか俳句のための時間をつくることができませんが、ぼちぼちとでも句を作っていきたいと考えています。

マダムN

百合を得て藍の深さや伊万里焼
きこえねどきこえてきけり百合の歌


鉄砲百合


百合の花
https://blog.livedoor.jp/du105miel/archives/50440540.html

み空より飛び来し蝉や十一階

大空を背にゐる蝉の面構へ

昼時の一点蝉の静止かな

下界へと発つ蝉あるや十一階



春潮に浮かぶ屋根あり犬もゐて



不謹慎かもしれませんが、海に浮かんでいる犬が助け出されるシーンをNHKニュースの動画で見ていたら、思わず一句出てきました。

1日に気仙沼市の1.8キロ沖合の海で、漂流する住宅の屋根の上に犬がいるのを海上保安庁のヘリコプターが見つけたのだそうです。保護された犬の名はバン。2歳の雌犬だとか。飼い主はご無事だろうか、と心配していたところ、無事に再会できたという続報が4日にありました。動画は、犬が助け出されるシーンから再会のシーンまで収めていました。

 

鳩夫婦吾を見てゐる二月かな

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